漫画「株入門」第12回「IPO株とは?」

IPO1 のコピー

IPO株とは新規上場株のことです

企業が自社の株を株式市場に上場させるには証券取引所に申請して審査を受ける必要があります。
そして、その審査に合格すれば上場することができます。
この上場するための審査に合格して新しく上場することになった株がIPO株なのです。

 

IPO株は儲かり安い!

2015年のIPO株は92社。そのうち82社が公募価格を上回ったそうです。
上回った金額は数千円から数百万までいろいろですが、一気に100万円以上公募価格から上回る事もあるのです。

 

IPO株は主幹事会社が狙い目

上場が決まれば、会社は株を売り出すための証券会社をいくつか選んで株を売り出します。
すでに上場している株はどこの証券会社でも買えますが、IPO株(新規上場株)を買うには会社が売り出しを決めた証券会社からしか買う事ができません。
だいたい、数社の証券会社から売り出しされますが、その中でも主幹事会社にはたくさん割り当てがあるので、その時の主幹事会社が狙い目です。

 

IPO株を手にいれるためには資金力orくじ運が必要

IPO株は枚数が限られているので、欲しい人全てが買えるわけではありません。

IPO株の分配方法としては、「裁量配分」「抽選配分」の2つの方法があります

裁量配分は、証券会社のお得意様優先に配分される方法です。資金力がないとお得意様にはなれないので、庶民には少々ハードルの高い方法です。

というわけで、一般の投資家(私ももちろんこっち)は抽選配分申込みをすることになります。

 

抽選配分にもルールがある

証券会社が行うIPOの抽選にはいくつかパターンがあります。

・応募口数単位で抽選を行う
・応募口数に関係なく一人一票として抽選を行う

◆応募口数単位での抽選は資金力により差がつきます。
例えば、あるIPO株100株を1口とした場合、1口だけ申込みした人と10口申込みした人では10口申込みした人の方が10倍当選確率が上がるということになります。
10口申し込むにはそれなりの資金が必要になるので、資金力がある人の方が有利というわけです。

SBI証券などが採用している抽選方法です。

◆応募口数に関係なく一人一票として抽選は完全に平等な抽選です
応募口数に関係なく全ての人が1票として数えられます。
資金力に関係なく公平な抽選が行われるので人気が高いです。

※SMBC日興証券、マネックス証券、GMOクリック証券、カブドットコム証券などが採用している抽選方法です。

 

割り当て分が100%完全平等抽選の証券会社

大手証券では抽選配分に回る枚数は割り当て分の10%程度というところが多いですが、
マネックス証券、カブドットコム証券、GMOクリック証券は、証券会社に割り当てられるIPO株が100%全て平等抽選です。
当選のチャンスが誰にでも平等に与えられてるのでIPO申込みにはお勧めの証券会社です。

 

独自の抽選、ポイント制のSBI証券

SBI証券ではIPO抽選に落選するともらえる「IPOチャレンジポイント」というポイント制度があります。
抽選100%のうち、70%は普通の抽選、残りの30%をIPOチャレンジポイントの多い順に当選させるという仕組みになっています。
このポイントは抽選に外れるたびにもらえるポイントなので、こつこつためていけば、いつかは必ず当選できるくらいのポイントになります。
ポイントを使っても落選した場合は、ポイントは消えないので安心してつかえますが、中途半端なポイント数では当たることはあまりないようです。

ポイントを貯めるにはとても時間がかかるので、ポイントはそれなりに貯めてから人気のあまりないIPO株に使うよりは、人気が高く、上昇が期待できるIPO株に使ったほうが良いかもしれません。

 

資金力かくじ運か粘り強さか

このように、儲かる可能性が高いだけありIPO株の購入は一筋縄ではいきません。
資金がたくさんある人なら比較的簡単に手に入れられそうですが、少ない資金でIPOにチャレンジしようと思ったら(私はこっち側です!)抽選にかけるしかありません。

抽選=くじ運!

資金がなくてもくじ運があればIPO株で稼ぐことも夢ではありませんが、資金もくじ運もない場合でも、根気良く諦めないで粘り強く申込みを続けていけばいつかは当たるかもしれません。

 

現在公開済みの漫画「株入門」はこちら


第1回 株ってなんだろう
第2回 株を買うメリットデメリット
第3回 株の買い方(証券口座について)
第4回 株の発注方法
第5回 銘柄選び
第6回 株の売却と税金
第7回 NISAってなんだろう?
第8回 NISA注意事項
第9回 NISA口座の開設
第10回 株主優待をもらうには
第11回 優待タダ取りクロス取引
第12回 IPO株とは?
第13回 IPO株の買い方
第14回 四半期決算について